腹痛

 

「お腹のどこが痛いですか?」

と伺うと、
「胃です。」
「おへそのあたりです。」
「下腹部です。」
といろいろです。

さらに、
「食べたあと痛いです。」
「空腹のときに痛いです。」
「朝起きた時に痛いです。」

「いつも痛いです。」
など。

「トイレに1時間近くこもっています。これは異常ですよね?」
という質問も多いです。
あまりいいことではないと思いますが、
起立性調節障害や体位性頻脈症候群と診断されている患者さんにはとても多い現象のようです。

でもそれは

「1時間ずっとお腹をこわしていることとは違うと思っています。」
私がそのように言うと、
親御さんは不思議そうです。
「でもお腹が痛くてトイレにこもっているのだからずっとお腹をこわしているのでしょう?」
と思っているようです。
もし、1時間ずっとお腹をこわし続けているようでしたら
きっと脱水症状が出てもおかしくないのではと感じています。
ということは1時間ずっとお腹をこわしているわけではないことが多いような気がします。
こういう点を患者さん自身に伺ってみることがあるのですが、
「ずっとということではない。たしかにお腹はこわしているのだけれど、まだ痛いし、トイレから出てもまたすぐトイレに行くことになりそうな気がするからトイレから出ない」
という状態だと言う方が多いです。

実際には下痢と便秘を繰り返しているという方が多い。
自律神経の影響があるようです。
特におへそのあたりが痛いという方はそのような場合が多いようです。

実際にとてもお腹をこわしてしまう方は

過敏性腸症候群を疑って受診される方も多いのですが、
最近は念のため、潰瘍性大腸炎を疑って受診し、
「過敏性腸症候群です。」と診断されて安心されたという方も増えてきました。
もちろん中には潰瘍性大腸炎と診断された方も何名かいらっしゃいます。
この場合は治療薬がいろいろとあるようなのでコントロールしやすくなっているようです。


何を食べた時にお腹が痛くなるのか、

食べ合わせはどうなのか、
時間帯はどうなのか、
手足の冷えなどと関係があるのか、
女子の場合はホルモンの関係はあるのか、ないのか、

その「お腹が痛い」と言う状態。
もう少し詳しく分析して

医師に伝えるようにしてみましょう。